平 泉 中 尊 寺

夢館でバッチリ腹ごしらえをしてから中尊寺に向かいました。 本当は先ほどの夢館からも歩いていけるのですが、中尊寺は山の中にあるため上り坂も長く、また高齢者もいることから、バスで中腹まで移動し 観光客は下り坂のみを歩くという風にしてくれました。 これはありがたい! すでにこの時点でプチ熱中症になりかけていたのでこのような気遣いは非常に嬉しいです。

前に中尊寺に来たのは何年前でしょう。 多分10年近く前になるのではないかと思います。 金色堂の記憶はすごくあるのですが、あまりに金色堂のインパクトが強くて他の建物のことが全然思い出せません!  そういう意味では2回目ではありますが、新鮮な気持ちで見ることができます。 またタイミングがいいことに現在「秘佛 一字金輪佛頂尊 御開帳」というイベントを実施しており、普段目にすることが できない貴重な仏像も見ることが出来ました。 ただ残念なのはこの「一字金輪佛頂尊」も「金色堂」も撮影禁止なんですよねぇ。。。 なので管理人の必殺技である「前衛的アート」を炸裂させたいと思います。

中尊寺というと何か一つの建物のことを指していると思いがちですが、実は金色堂や、本堂、その他の建物も含めたこの山全体のことを中尊寺というのだそうです。 中尊寺は、岩手県西磐井郡平泉町に ある天台宗東北大本山の寺院で奥州三十三観音番外札所。 山号は関山、本尊は阿弥陀如来。 寺伝では円仁の開山とされています。 実質的な開基は藤原清衡。 奥州藤原氏三代ゆかりの寺として著名であり、 平安時代の美術、工芸、建築の粋を集めた金色堂を始め、多くの文化財を有しています。 現在は世界文化遺産にも指定されています。




まず最初に我々を出迎えてくれたのは、古代のハスの花です。 これは藤原泰衡の首桶からハスの種が見つかり、それを開花させたものなんだそうですよ。  なので約800年前のハスの花を現代に再現させたという訳ですね。 ハスというと早朝に咲くものだと思っていたのですが、我々を待っててくれていたのか、 花を咲かせているハスが多くありました。 なにやら、藤原泰衡や源義経も同じ花を見ていたのかと思うと、感慨深いものがありますね〜。

このハスの種が発見されたのは1950年、約100個のハスの種が出てきたそうです。 種子はハスの権威であった大賀一郎さんという方に託されたそうですが、残念ながら発芽せず。。。  しかしながら弟子の長島時子さんがが発芽を成功させたんだそうです。 中尊寺ではこのハスのことを「中尊寺蓮」と呼んでいます。


緩やかな坂の先に見えるのが、金色堂を納めている「覆堂」です。 この「覆堂」も何代目かだそうで、別の場所には旧覆堂(重要文化財)も飾られていました。  この先は有料になります。 一般は800円ですが、我々は団体割引が効いたので720円になりました。 この景色は10年前に来た時と変わりませんね〜。  何かワクワク感が湧き上がってきます。 HPで色々金色堂の画像なども調べたのですが、やはり金色堂が撮影禁止なので、←のアングルの写真を載せているHPが多かったです。 


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こちらが金色堂(前衛アート)です。 いやいや一言「厳か」です。 細部にわたる彫刻や仏像、金色に輝く建物、当時の藤原氏の権勢が容易に想像できます。 今までNHKの大河ドラマなどでも 何度も藤原氏は登場していますが、そのときの場面なども思い出します。 最近ですと藤原秀衡役を高橋秀樹が演じていましたが、これがまた、はまり役でした! (滝沢なんとかがやった源義経は最悪でしたが・・・)

中尊寺金色堂は、平安時代後期建立の仏堂です。 奥州藤原氏初代藤原清衡が1124年に建立したもので、平等院鳳凰堂と共に平安時代の浄土教建築の代表例であり、当代の技術を集めたものとして 国宝に指定されています。 金色堂は、中尊寺山内のやや西寄りに東を正面として建っており、方三間(正面、側面共に柱間が3間)、平面の1辺が5.5mの小型の仏堂となっています。  堂は、1965年建設の鉄筋コンクリート造の覆堂内にあり、ガラスケースに納められて外気と遮断されています。

金色堂の須弥壇内には、藤原清衡、基衡、秀衡のミイラ化した遺体と泰衡の首級が納められています。 金色堂には「中央壇」「左壇」「右壇」の3つの須弥壇があり、各壇に1体ずつの遺体を安置しています。  堂内安置の仏像は中央壇、右壇、左壇共に阿弥陀三尊像(阿弥陀如来坐像、観音菩薩立像、勢至菩薩立像)、左右に3躯ずつ計6躯の地蔵菩薩立像、手前に二天像(持国天、増長天)を配し、全部で11躯の 仏像から構成される群像を安置しています。 ただし、右壇では二天像のうち向かって左の増長天像が失われているため、堂内安置の仏像は計32躯。 また、右壇の阿弥陀如来像は金色堂本来の像でなく、 後世他所から移入された像であると見なされており、金色堂本来の仏像は計31躯ということになるそうです。


こちらが旧覆堂です。 こちらの建物は中に入ることもできます。 一体何時頃の建物なんでしょうかね〜。 重要文化財になるくらいだから相当古いものだと思いますよ。  中に入ると柱や壁、屋根からもその歴史を感じることができます。

しかし覆堂で金色堂を覆うっていう発想がすごいですよね。 ↑の現在の覆堂なんて更にガラス張りですからね。 せっかくの世界遺産が直に見られないというのもちょっと 「えー」って感じですよね。 でも確かにこうでもしないと良い状態は保てないのかもしれませんね。


長い参道を進むと藁ぶき屋根の建物が姿を現します。 建物自体は160年前のもの。 屋根の藁ぶきには所々草も生えています。 この建物の正面は低い階段状になっており、 舞台での舞を見学できるよう、観客席のようになっています。 実際、イベントの際にはこの舞台で能なのか分かりませんが、踊ったりするそうですよ。 昔、嫁が来たときには 丁度その舞台の日だったそうです。

白山神社能舞台は境内北方、中尊寺の鎮守・白山神社内に位置します。 現在のものは1853年 に仙台藩によって再建されたものなんだそうです。 近世の能舞台遺構としては東日本唯一のものとされ、 日本の芸能史上貴重な遺構として、2003年に重要文化財に指定されています。


中尊寺は様々な木々に囲まれています。 写真はモミの木ですが、相当にデカイですよ。 多分樹齢は何百年ですね。 太さも高さも王者の風格を漂わせています。 境内にはこのような木々が 沢山鎮座しています。 この木は平成4年7月1日に平泉町から天然記念物に指定されています。 推定樹齢は350〜400年。 樹高は約20m、直径1.6m、周囲5.10mです。 


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一字金輪佛頂尊とは梵名「ボロン」の一字で表されます。 最勝・最尊の仏様です。 世に「人肌の大日」、あるいは「人肌の如来」と称されているのは、尊像が白肉色に彩色され、細く眉を引き、玉眼を嵌入し、唇には朱を引いて、あたかも 生身の御仏に写るからです。 今日、この尊像が三代秀衡公の私的な念持仏であったという言い伝えを継いで、秘佛としてお祀りしています。

段々と見学の時間がなくなってきましたが、せっかく12年ぶりの御開帳なのでどーしても見たいですよね。 添乗員さんのお話によると、一字金輪佛頂尊の見学は本当にこの仏像を見るだけで、 他に資料を見るとか、展示物が置いてあるとかは一切ないとのことだったので、残り時間はあまりないですが思い切って行ってみました。 するとどうでしょう。 今まであまり見たことのない 仏様の仏像です。 顔は肌色で塗られており、身体は白くなっています。 表情はどこまでも穏やかです。 天井の装飾なども非常に美しく、時間があればあと20〜30分はここにいたい感じになります。


こちらが中尊寺の本堂です。 参道である月見坂を登った右手の中尊寺本坊内にあります。 門の横に「中尊寺」と書いてあるので、これが有名な中尊寺か〜と思う方もいるのではないでしょうか。  表門は江戸時代中期の物で「県指定有形文化財」に指定されているそうです。

本当はもっとじっくり見たかったのですが、今回の中尊寺の見学時間は1時間30分。 全体をじっくり見るには最低でも2時間30分位は必要ですね。 特に今回は「秘佛 一字金輪佛頂尊」の御開帳も 見ましたしね。 この本堂にたどり着いたのは集合時刻の15分前。。。 駐車場までは多分徒歩10分はかかりそう。。。 ということで、速攻で写真だけとって、10秒だけ本堂を眺めて、 走って月見坂に戻りました。



経蔵


松尾芭蕉の銅像です。


ヤマユリ(?)沢山咲いていました。


阿弥陀堂


不動堂

月見坂です。 結構急坂ですよ。


〜 ソ フ ト ク リ ー ム 〜


出ました〜! 旅行と言えば「ソフトクリーム」。 少し遅くなってしまいましたが、ソフトクリームのお時間がやって参りました〜。 月見坂の始発の地点に駐車場があるのですが、この駐車場の 周りにレストラン&お土産屋が並んでいます。 あたりを見渡すと・・・ おー見慣れたソフトクリームの置物がっ! ということで一目散にソフトクリームの店に向かいました。 でも注意が必要なのは ソフトクリームと唄っていても、本当に生クリームから作っている本物か、それともカートリッジタイプのやつなのかということっ! カートリッジタイプのソフトクリームはあまり美味くないので 管理人はあまり食べません。 でもご安心ください! ここのは生クリームから作っているタイプのやつです! 上ずった声で「ソフトクリーム一つくださ〜い!」 ジャジャーン出てきました!  一口頂くと・・・ のわ〜濃厚です〜♪ 久々に牛乳の味というんでしょうか、乳脂肪の味というんでしょうか、すごくコッテリした濃厚クリームです! これはまいう〜。 よ〜やく今回の旅行の 第1号ソフトクリームがでました! まだまだこの後も食しますよ〜。