駿  府  城

掛川城を見学し、掛川駅を激写したのが11:40。 ここから次の目的地、駿府城公園に向かいます。 車のナビに入力してみると、所要時間は約1時間。  ルートは先ほども利用した東名高速の掛川ICから乗って、東京方面に向かって、静岡ICで降ります。 先ほどの掛川城は掛川ICから車で10分で到着しましたが、駿府城がある「駿府城公園」は、静岡ICから10分以上はかかったかな。  ここでもナビの予定時刻より少し早い50分で到着。 12:30に近所の駐車場に入りました。 掛川城の周辺は割とルーラルな雰囲気だったのに対して、駿府城周辺は都会ですね〜。  それもそのはず、駿府城の周りには静岡県庁や合同庁舎、裁判所、文化会館などが建ち並んでいました。 地方に行くと、県庁所在地に城があるのはよくあることですが、静岡もそうだったんですね〜。

駿府城公園の周囲には駐車場も充実しておりまして、今回駐車した文化会館でも地下駐車場が完備されておりました。 収容台数も結構多いみたいですよ。 しかも駐車料金は30分で100円と良心的。  都心だと30分で300〜400円位取られるのに比べたら、とても良心的ですよね〜。 そういえば掛川城周辺の駐車場も30分100円でした^^ 一見しますと、駿府城公園は結構広いみたいですね〜。 敷地自体は先ほどの掛川城の数倍はありそうです。  ここでは新型コロナウィルスの影響がないといいなぁ。。。


駐車場から駿府城公園に向かって歩いていくと、まずはお堀がお出迎えしてくれます。 とても立派なお堀ですね〜。 堀の幅は20〜30m位はあるでしょうか。 公園の四方を堀が囲っており、西門橋、北門橋、二の丸橋、東御門橋の4つの橋から中に入ることができます。  今日は文化会館が北門橋のそばでしたので、北門橋から入城しました。 一応全部の橋を渡ってみましたが、やっぱりそれぞれ橋の幅とか装飾とか異なっており、いろいろな表情を見ることができていいもんですね〜。


駿府城の代表的な櫓「坤櫓」とお堀です




駿府城公園は思ったよりも随分広いですね〜。 公園の4つの角に、櫓があったり庭園があって、公園の中央は花畑や広場があり、市民の憩いの場になっているようです。 ちょうど公園に到着したのが昼休みの時間帯だったということもあって、 周囲にお勤めの方々がベンチで本を読んでいたり、昼飯に行くのに公園内を通ったりしていました。 子供連れのお母さんの集団も多く、ビニルシートを敷いて子供を放牧しながら昼ご飯を食していましたよ。 近くにこんな公園があったらいいですよね〜。

駿府城は残念ながら天守は現存していないのですが、見どころは結構たくさんあるんですよ。 主な施設としては「東御門・巽櫓」「坤櫓」「紅葉山庭園」があります。 しかも現在は駿府城の発掘調査を行っていまして、実際に発掘している現場を目の前で見ることもできるんですよ。  いづれ発掘が終了したらまた埋め戻すそうなので、今回は貴重な歴史的な遺構を見ることもできます。 とても良いときに来れてラッキ〜でした^^

駿府城は、静岡県静岡市葵区にあった日本の城です。 別名として府中城や静岡城があります。 現在では、本丸と二の丸の城跡が都市公園「駿府城公園」として整備されています。 元々この地に館を構えたのは室町幕府の駿府守護を任じられた今川氏です。  その後今川氏が武田氏に駆逐され武田領国化されましたが、武田氏が織田信長に滅ぼされた後は徳川家康の領有となりました。 豊臣秀吉の世に徳川家康は江戸に移封され豊臣系大名の中村氏が入城しますが、江戸時代に入り、徳川家康が将軍職を秀忠に譲った後に再び徳川家康が「大御所」として駿府城に入ることになりました。  家康は亡くなるまでの約10年間を駿府城で暮らしたんだそうです。


〜 東 御 門 ・ 巽 櫓 〜

駿府城公園に入って最初にやってきたのは「東御門・巽櫓」です。 こちらの櫓は公園の東南の方角に位置します。 東御門という大きな門と巽櫓が一体化しているようですね。 こちらの櫓は外から見るだけでなく、内部の見学も可能とのこと!  掛川城では一切内部を見ることができなかったですが、駿府城はどうかな〜・・・ おお〜チケット売り場やってます〜。 ちゃんと中に入れるみたい! ラッキ〜^^

東御門は1996年(平成8年)に日本古来の伝統工法にのっとって復元され、資料館として公開されました。  また、1989年(平成元年)に復元された巽櫓は、全国にある城の櫓建築でもほかに例の少ないL字型の平面をもち、駿府城の櫓の中では防御に優れた櫓でした。  両館内では、駿府城公園内より発掘された資料の展示や徳川家康が幼少期の人質時代に太原雪斎から教えを受けたとされる、臨済寺の部屋を復元した「竹千代手習いの間」などを見ることが出来ます。 by 駿府城公園HPより


公園内から見た東御門


非常に立派な門ですね〜

東御門は駿府城二の丸の東に位置する主要な出入口でした。 この門は、二の丸堀(中堀)に架かる東御門橋と高麗門、櫓門南・西の多門櫓で構成される桝形門です。  東御門の前が安藤帯刀の屋敷だったことから「帯刀御門前」、また台所奉行の松下浄慶にちなんで「浄慶御門」とも呼ばれ、主に重臣たちの出入口として利用されました。  東御門は寛永12年(1635)に天守閣、御殿、巽櫓などとともに焼失し、同15年(1638)に再建されました。


ちょうどL字型になった所


堀の外から東御門を激写



こちらは東御門のすぐわきにある巽櫓です。 巽櫓は、駿府城二ノ丸の東南角に設けられた二重三階の隅櫓で、十二支であらわした巽(辰巳)の方角に位置することから「巽櫓」と呼ばれました。  駿府城には二ノ丸西南の角に「坤(未申)櫓」(ひつじさるやぐら)もありました。 櫓は戦闘時には戦闘の拠点となり、望楼、敵への攻撃、武器の保管などの役目をもっていました。  焼失後、寛永15年(1638)に再建された巽櫓は幕末近くの安政地震によって全壊してしまったと考えられています。 全国の城の櫓建築でも例の少ないL字型の平面をもち、駿府城の櫓の中では「防御機能」に優れた櫓でした。 by 駿府城公園HPより



さ〜それでは巽櫓に入ってみましょうか〜。 チケット売り場には、警備員さんと思われる年配の方と、事務をしている女性がいましたが、年配の警備員さんがずっと女性に話しかけていました。 私語をしないでちゃんと仕事に集中しなければいけません!! 

チケットは券売機で購入することができます。 園内にある有料施設は前述した「東御門・巽櫓」「坤櫓」「紅葉山庭園」の3箇所です。 全施設を見ることができる共通券は360円。 それぞれバラバラに見たい方はバラでチケットを購入することもできます。  もちろん管理人は全部見ますので、共通券をご購入〜^^



ゲートを潜り抜けますと、目の前に巽櫓の入口が見えてまいりましたよ〜。 平日の昼間ということで、見学者は4〜5人位だったかな。 空いているのでゆっくりと展示物を見ることができそうです。



なんと、中の展示物など写真撮影可能とのこと! これはうれしいですね〜。 掛川城ではあまり写真を撮れなかったので、もう管理人の人差し指がシャッターを押したくてウズウズしています^^;  残念ながら駿府城の天守はないのですが、展示物の中に天守の模型などもありましたし、徳川家康由来の甲冑、当時の駿府城下町の模型なども展示されていました。 また前述のとおり、現在発掘調査中ということで、出土した瓦なども展示がありました。  かなり見どころ満載でしたよ。 


中に入ると徳川家康さんがお出迎え〜



駿府城の縄張です
建築物の敷地の広さを定めることを縄張と言います


こちらが駿府城の天守です 壮大ですね!


管理人の大好きな古銭が展示されていました


発見された東御門の鯱


徳川家康鎧


竹千代時代の勉強部屋


巽櫓から駿府城公園を臨む



〜 坤   櫓 〜

いや〜、東御門と巽櫓はなかなか見ごたえありましたね〜。 さ〜お次は「坤櫓(ひつじさるやぐら)」に参りましょう〜。 坤櫓は公園の南西の方角に位置します。 こちらの坤櫓は東御門のような門はありませんで、櫓がポツンと建っているだけですね。 

江戸時代には、方位に干支を用いて北を「子」として時計回りに割り当てていました。 坤櫓は城の中心からみて南西の方角にあたるため、そのように呼ばれています。 櫓は「矢倉」とも書かれ、武器庫や戦の際の物見の役割を持つ重要な建物でした。  そのため城の四隅や御門周辺に設けられています。 

静岡市は駿府城公園再整備の一環で、平成元年に巽櫓を、平成8年に東御門を復元し、平成13年には紅葉山庭園を設置しました。 坤櫓の復元も整備計画に基づき進められ、発掘調査後、平成20年に石垣工事を行った後、日本の伝統的な木造工法によって建築工事を行い平成26年に完成しました。  復元は、発掘調査成果のほか、東御門・巽櫓復元の根拠となった宝暦年間(1751〜1763年)の修復記録が記された「駿府御城内外覚書」をもとに行いました。 不足している情報は、同じ徳川家の城である名古屋城の西南隅櫓など現存する建築物を参考にしています。


公園内から見た坤櫓


堀の外から見た坤櫓

巽櫓と同様に、坤櫓も内部を見学できるようになっているそうです。 建物自体は3階建てなのですが、現在は各階の天井板、床板を取り外しているため、1階〜3階の梁まで見通すことができるそうです。  ただ内部の広さは巽櫓の半分以下で、展示物も少ししかありませんでした。 最初に徳川家康公に関するビデオを見てから展示物を見学します。 

そうそう、坤櫓もちゃんと内部を見学することができたのですが、一点だけ新型コロナウィルス対策で注意事項がありました。 それは「展示物に触らないでください」とのこと。 それくらいだったらお安い御用ですよ^^


公園内から見た坤櫓


堀の外から見た坤櫓



〜 駿府城天守台 発掘調査 〜

最後に残すは「紅葉山庭園」だけですが、その前に天守台の発掘現場を見学して行こうと思います。 なんと発掘現場の見学は無料とのこと! 天守台の周囲は鉄板の壁で覆われていました。  中を覗いてみると、重機なども入って大がかりな発掘調査が行われていましたよ。 もう中に入ると目の前で昔の城壁を見ることができます。  しかも今川氏時代の城壁、豊臣時代の城壁、徳川時代の城壁なども見ることができます。 発掘調査の現場なんて生まれて初めて見ましたよ。 これは超貴重な体験ですね!!

発掘現場の入口には「発掘情報館 きゃっしる」というプレハブの建物があり、発掘に関する展示品などもありました。  常駐している方が2名いらっしゃって、いろいろ説明してくださるというので、色々質問したいこともあったので、ご説明をお願いしました。  非常に詳しく、分かりやすくご説明いただいたので、かなり理解が深まりましたね。


発掘現場への入口


こちらが発掘情報館きゃっしるの建物です


こちらが発掘現場の様子です。 現在は堀が掘られて、城壁などが見えていますが、元々はフラットな広場で、城壁などは土に埋まっていたんだそうですよ。 発掘によってここまで城壁が露出するようになっています。  城壁も時代時代によって作りが異なるのが目に見えて分かりますよ。 ちょうど↓の写真だと城壁の右側と左側で石の積み方が異なるのが分かると思います。



こちらの写真には2つの時代の城壁が写っています。 左側のが慶長12年(1607)に大御所になった徳川家康が築いた石垣、右側が豊臣秀吉が天正18年(1590)に関東に移封した家康に代わって駿府領主となった中村一氏に築かせた石垣です。  家康の石垣は勾配が比較的急で、裏込め栗石の範囲が広くなっています。 対して豊臣方の石垣は勾配が緩やかで、裏込め栗石の範囲が狭くなっているという特徴があるそうです。 年代によって作り方に違いがあるんですね〜。



発掘現場では天守台を一周することはできませんでしたが、天守台の広い範囲を見学できるよう道が通されていました。 途中には観光地によくある記念撮影のための看板も設置されていました。 

また途中には掘り起こされた石垣が山積みされている箇所などもありました。 実際に目の前で石垣の石を見ることができるのですが、中には1辺が2m近くもある巨石もありましたよ。 ご説明によると、使われている石は時代によって異なるそうなのですが、 遠くは伊豆半島から運ばれたものもあるんだそうです。



すんごい巨石が積み上げられています


奥の茶色い山は発掘で出た土の山だそうです



〜 紅 葉 山 庭 園 〜

発掘調査の現場を見学した後は、最後の施設「紅葉山庭園」を見学に参ります。 こちらの庭園は駿府城の歴史的背景を活かして城郭の大名庭園に見られるような、遊びと楽しさを基調として創られたんだそうです。  庭園の中には駿河の国の名勝を織り込んだ4つの庭があるんだそうです。 「里の庭」「海の庭」「山里の庭」「山の里」の4つがそれです。 櫓などの建築物ももちろん良いですが、合間にこのような庭園があると休憩してボーっとするのにいいですね〜。  途中の池の前に休憩所があったので、管理人もここでしばし足を休めておりました。 掛川城は40分で見学が終わってしまいましたが、駿府城ではすでに2時間近く見学しているので足が終わりかけていました^^;


庭園の入り口です。











〜 その他の見どころ 〜

有名な施設としては全部見終わりましたが、実はところどころに見るべき銅像や施設があったんです!! 最後にそれらをご紹介していきましょう〜。

すっかり忘れていましたが、公園の中央付近に徳川家康公の銅像が立っておりました。 そりゃ〜ここには家康さんの銅像はあるよね^^ こちらの銅像はもう大御所になった頃のお姿なんでしょうかね〜。 なんでも鷹狩り姿の銅像なんだそうですよ。



徳川家康公の銅像のすぐ横には「家康手植のミカン」と書かれた看板が立っておりました。 こちらのミカンの木は、将軍職を退いて駿府城に隠居のおり、紀州(和歌山県)より献上された鉢植えのミカンを天守閣下の本丸に移植したものと伝えられているんだそうです。  こちらは静岡県の指定天然記念物に指定されているんだそうです。 そう言われると、何かありがたい気持ちになってきますね^^



こちらは二の丸水路と呼ばれる水路です。 この水路は本丸堀と二の丸堀をつなぐ水路で本丸堀の水を外に流す目的で築かれています。 幅は約4.5m、江戸時代の深さは約4m、長さは約9.5mあり、4回折れ曲がっています。  本丸堀との接続部分は約2mの段差を設けて、本丸堀の水位を保つようになっています。 また水路両側は石垣で、底の部分にも本丸側約50mにわたり石が敷かれており、底が洗い流されないように工夫された非常に珍しい構造になっています。  石垣の下方は家康築城当初の石垣と考えられ、家康の威風を示す貴重な遺構になっています。



今年は3月14日に東京で、3月19日に横浜で桜の開花が宣言されました。 やっぱり記録的な暖冬と言われるだけあって、桜の開花時期は大分早めだったみたいです。 今年は新型コロナウィルスの影響で、各地でお花見は自粛ムード。  桜で有名な上野などでも規制線が張られ、花見ができないようになっておりました。 駿府城の周辺は、並木とまではいきませんが、間隔をあけて桜の木が植わっていました。 満開まではあと1週間位はかかりそうかな^^;  少し花のボリュームは少ないですが、今年はこれが最初で最後の花見になるかな^^; まぁまた桜は来年咲くからね〜 来年楽しみにしております^^





掛川城で内部の見学ができなかったときは、どうしようと思いましたが、駿府城では見どころが満載で非常によかったです。 あまりに見どころが多かったため、3つ目の目的地「山中城」へのご来店はちょっと無理かな^^;  現在の時刻は14:40。 家までは2時間位かかりそうなので、今日はこの辺で帰路につきますか! いや〜それにしても城巡りというのは自身初めての体験だったのですが、かなり良いものですね! これは少し時間がある時また企画して行ってみたいと思います。  関東近辺の100名城は大分埋まってきたのですが、続100名城のほうはまだまだ行ってないところが多いです。 次回は続100名城巡りってのもいいかもしれませんね〜^^