屏 風 ヶ 浦

犬吠埼灯台を観光したあとは、「屏風ヶ浦」と呼ばれる大昔からの地層を見学に行きます。 先ほどの犬吠埼灯台での説明にもありましたが、ここ犬吠埼周辺にはこのような地層が10kmにもわたって見ることができるんですよね。  千葉県にはチバニアンもありますし、このような地質学的に貴重な観光資源が色々あるんですね〜。 こちらもかなりスケールの大きな観光地なので非常に楽しみです。

犬吠埼灯台から屏風ヶ浦までは車で約15分で到着しました。 途中、道を間違えてしまったらしく迷子になりましたが、野生の勘で走っていくと、急に目的地前に到着しました。  犬吠埼灯台から屏風ヶ浦に向う道や景色も、横須賀とか三浦にそっくりでしたよ。 そういう意味ではあまり新鮮味はないね^^;




屏風ヶ浦は千葉県銚子市犬岩から旭市刑部岬までの約10kmに渡ってつづく、下総台地が海の波によって削られた崖です。 切り立った高さ約20〜60mの崖は、比較的柔らかい地層からできており、かつては年間約50〜100cmも削られていました。  常に削られていたおかげで、崖面に植物があまり生えず、地層の縞模様がよく見える美しい崖が形成されました。 

その雄大な風景は古くから多くの人に愛され、利根川の水運を利用した江戸庶民の遊覧旅行「銚子磯めぐり」の終点になっていました。 また、江戸後期以降、その特徴的な景観は多くの出版物に取り上げられるようになり、歌川広重の『六十余州名所図会』にも描かれました。  このような屏風ヶ浦は、地質学上、また景観上の価値が高く、重要であることから国の名勝・天然記念物に指定されています。  




駐車場からヨットハーバー方面


駐車場から崖・海岸のほうを臨む


ここにも伊能忠敬の測量記念碑が建ってました


海岸の近くはとても静かです

さすが天然記念物ということもあって、屏風ヶ浦の手前には大きな駐車場がありました。 近くにはヨットハーバーがありまして、海には帆のあるヨットが何隻か出ていました。 また後ろのほうには千葉科学大学の校舎も見えていました。  でもその他はなんにも見えませんね。 ここらへんは住宅地などからも離れていますし、海岸を見るとかなり人工的なので、埋め立てたのか何かしら整備したエリアのようです。

今日は平日ということもあって、駐車場にはあまり車が停まっておりませんで、2〜3台のキャンプカーがキャンプしているようでした。 また観光バスも停まっているようですね。 どうやらこちらのバスは学校の社会科見学か修学旅行かで来ている小学生が乗っているものでした。  きっと理科の授業なんでしょうかね〜。 さ〜我々も社会科見学に向かいますか!  



海岸線を遊歩道が続きます


なんと猫がいました 誰かがエサをあげているみたい

駐車場から屏風ヶ浦のほうまで歩き始めました。 遊歩道は最初のうちは土のあぜ道のような感じでしたが、屏風ヶ浦が目の前までくるとコンクリートで整備された綺麗な遊歩道になっていました。 駐車場から屏風ヶ浦の最初の崖までは約10分弱は歩いたでしょうか。  海のほうに目をやると、海が果てしなく続きますよ。 管理人は横須賀の東京湾側に住んでいるため、このような太平洋がドド〜ンと続いている風景はあまり見たことがないんですよね。 東京湾側だとどうしても反対側に千葉県が見えるからね。

そして〜、歩みを進めていると、なななんと、エサを食している猫に遭遇! なんちゅうかわいらしい猫なんでしょう。 お皿にキャットフードと水が入っていましたので、ここらへんに住んでいる人がエサをあげているんですね。 まだ体が小さかったので、まだ生まれて1年位なのではないでしょうか。  崖を見ないで、猫ばかり見ておりました^^;  




猫ちゃんが名残惜しかったですが、屏風ヶ浦のほうに進んでいきます。 だんだんと屏風ヶ浦の崖が近づいてきましたよ〜。 先ほどの説明の通り、崖の手前側には雑草が生い茂っていますが、崖そのものには全く植物は生えていませんね。  そして地層の縞模様が非常によく見えますよ。 崖の上のほうの地層は「関東ローム層」という地層だそうです。 更にその下にも縞々がありますが、上から2〜3m位のところで220〜230万年前の地層だそうです。  更にの下も、火山灰の地層と普通の土の地層が交互にミルフィーユのようになっています。 古から火山が繰り返し活動していたのが分かりますね。  










こちらの遊歩道は結構長いこと続いていました。 先ほどの駐車場から遊歩道の先までは片道で徒歩15分位でしょうか。 その間、右側にはずっと色々な形、縞模様をした地層がず〜っと続いています。 更に遊歩道の先のほうを見ても地層の崖が延々と続いています。 

現代は、地球の歴史を表す時代区分でいうと「第四紀」と呼ばれているんだそうです。 屏風ヶ浦ではこの「第四紀」と1つ前の時代「新第三紀」の境界(約260万年前)が観察できます。 でもその境目はそんなにはっきりしているわけではないそうです。  地層の中で白くくぼんだ地層は、火山灰層で、屏風ヶ浦では多くの火山灰層が観察することができます。 この火山灰層から、屏風ヶ浦の地層ができた年代が分かります。 また最上部に見えるひび割れた地層は関東ローム層で箱根や富士山などから飛来した火山灰やチリが陸上でたまってできたものなんだそうです。  




さ〜遊歩道の先端まで行きましたので、駐車場に戻りますか! 帰り道もやっぱり崖の地層に見入ってしまいますね。 でもどこからともなく猫の鳴き声が・・・ 視線を下に移すと、さっきの猫〜〜!  ものすごい長い鳴き声を出しながら、管理人をガン見しておりました。 近寄っても逃げないし、人間に慣れているのかな!? 元気で頑張るんだぞう〜