ア カ カ マ ス

《 スズキ目 カマス科 カマス属 》


【概 要】
アカカマスは、スズキ目サバ亜目カマス科に分類される海水魚。 カマス科はカマス属のみ1属で構成され、アカカマス、ヤマトカマスなど少なくとも21種が記載される。 バラクーダ(Barracuda)という英名でも知られている。

【特 徴】
細長い円筒形の体型をもち、全長は20〜30cmほど。 口は大きく、やや突き出た下顎には鋭く強靭な歯を備える。 側線がよく発達する一方、鰓耙はないか退化的。  背鰭は2つあり、互いの間隔は広く離れている。 前方の背鰭は5本の棘条からなり、後方は1棘9軟条。 胸鰭は体側のやや低い位置にある。 近縁のタチウオ科とは異なり、小離鰭をもたない。

【生 態】
北海道〜琉球列島までの日本各地沿岸、東シナ海。 〜インド・太平洋。沿岸浅海から水深160mまですむ。 主に沿岸域に生息し、サンゴ礁や岩礁の周囲で群れを形成し、活発に泳ぎ回る。  食性は魚食性でイワシなど他の魚類を貪欲に捕食する。 人間に対して攻撃性を示す魚類の一つであり、一部の地域ではサメよりも危険な存在と捉えられている。

【その他】
定置網、底曳網、釣りなどで漁獲され、食用になりかなり美味である。 塩焼きや、干物などにされるほか、新鮮であれば刺身でもよい。  本種を含むタイワンカマス近縁種については、再検討が行われている。 琉球列島から記録されたダルマカマスSphyraena sp.についてはアカカマスと同じものとされている。

【釣果記録(抜粋)】
2012/10/06
神奈川県 走水

2014/09/13
神奈川県 走水


【料 理】
独断と偏見の評価:★★★
塩焼きにすると、またとない風味があり非常に美味。 特に秋から春にかけての脂ののったものは絶品である。 干物は絶品、旨味が産み出され、生以上の味になる。  鮮度さえよければ刺身にできる。 三枚に卸して皮目を焼き刺身に切るのもいい。 他には小振りのものを天ぷら、フライ、唐揚げなどにする。
2014/09/13
カマスの塩焼き