強襲揚陸艦 ワスプ級



 ワスプ級強襲揚陸艦(Wasp class amphibious assault ship)は、アメリカ海軍の強襲揚陸艦である。4万トンを越える大型艦であり、1989年に一番艦ワスプの就役以降、2006年現在までに 7隻が就役、8番艦が建造中である。

 世界最大の揚陸艦であり、タラワ級強襲揚陸艦の拡大強化型として建造された。タラワ級と同じく、それまでの貨物揚陸艦(LKA)、ドック型揚陸艦(LPD)、ヘリコプター揚陸艦(LPH)、 揚陸指揮艦(LCC)の各艦の機能を併せ持つものとして設計されている。 そのため、全通甲板を装備しているほか、艦の後部にはウェルドックがある。艦橋構造物は、艦の右舷中央部にあり、甲板形状は長方形で、アングルドデッキではない。舷側エレベータが 左舷中央部と、右舷後部に一基ずつ、飛行甲板より突出して取り付けられている。

 海兵隊員は約2,000名(一個大隊)を輸送でき、戦時には上陸用にLCAC三隻、AH-1W、CH-47、CH-53Eなど各種ヘリコプター最大42機かヘリコプター最大30機およびAV-8B6〜8機に、M1戦車5輛を はじめM2歩兵戦闘車、AAV7水陸両用車、ハンヴィー、ピラーニャ装甲車25輛、M198自走砲8輛、各種トラック68輛、補給車10輛及び支援車輛数輛の搭載が可能。 なお、地上支援・制海を重視する場合は、ハリアーを最大20機とSH-60対潜ヘリコプター6機を組み合わせて搭載することができる。

【同型艦】
・ワスプ (USS Wasp, LHD-1) - 1989年7月就役
・エセックス (USS Essex, LHD-2) - 1992年10月就役
・キアサージ (USS Kearsarge, LHD-3) - 1993年10月就役
・ボクサー (USS Boxer, LHD-4) - 1995年2月就役
・バターン (USS Bataan, LHD-5) - 1997年9月就役
・ボノム・リシャール (USS Bonhomme Richard, LHD-6) - 1998年8月就役
・イオー・ジマ (USS Iwo Jima, LHD-7) - 2001年6月就役
・マキン・アイランド (USS Makin Island, LHD-8) - 建造中
艦 歴
発注    
起工    
進水    
就役    
退役  
母港    
仕様・諸元
排水量 満載排水量:40,650 t
全長 257.3 m
全幅 42.7 m
喫水    
機関 蒸気タービン 2基,2軸(70,000shp)
最大速 22ノット
航続距離    
乗員 約1,100名 他に海兵隊員約2,000名
兵装 ・シースパロー短距離艦対空ミサイル × 2
・RAMミサイル × 2
・ファランクスCIWS
・25mm単装機銃
・12.7mm機銃
艦載機 各種ヘリコプター30機 (最大42機)、ハリアー6〜8機 (最大20機)
愛称