CVN−72 AbrahamLincoln



 エイブラハム・リンカーン(USS Abraham Lincoln, CVN-72)は、アメリカ海軍の航空母艦で、ニミッツ級航空母艦の5番艦である。艦名は第16代アメリカ合衆国大統領エイブラハム・ リンカーンに因んで命名された。母港はワシントン州エヴェレット。

 飛行甲板を含め船体各所が強化されたため、ニミッツ級で初めて満載排水量が10万トンを超えている。

 リンカーンの建造契約は1982年12月27日にニューポート・ニューズ造船所で結ばれた。1984年11月3日に着工、1988年2月13日に進水し、1989年11月11日就役。 1990年9月に太平洋へ移動、西太平洋への最初の配備は、砂漠の楯/砂漠の嵐作戦に応じて1991年5月28日に行われた。

 インド洋への航海中にフィリピン、ルソン島のピナトゥボ山が噴火し、リンカーンは同島からの避難作戦、オペレーション・ファイアリー・ヴィジルへ動員される。リンカーンは23隻から なる船団を率い、45,000にも及ぶ避難民をスービック海軍基地からセブ島へ避難させた。同作戦は平和時における史上最大の避難作戦であった。 作戦後リンカーンはペルシャ湾に向けて出航、砂漠の嵐作戦支援のためイラクとクウェートに対する偵察を行う。

 1992年前半にはオペレーション・サザン・ウォッチ(イラク南部の国連が設定した「飛行禁止区域」の監視)を支援している。

 1993年10月、リンカーンはソマリアに対する国連人道支援計画の支援に参加する。四週間にわたってモガディシュ上空の警備飛行を行い、オペレーション・レストア・ホープを支援した。

 2003年のイラク戦争ではペルシャ湾に派遣された空母の1隻であった。

 2006年5月25日、長崎県佐世保市の佐世保港に寄港。
艦 歴
発注 1982年12月27日
起工 1984年11月3日
進水 1988年2月13日
就役 1989年11月11日
退役
母港 ワシントン州エヴェレット
仕様・諸元
排水量 基準排水量:81,600 t
満載排水量:101,000 〜 102,000 t
全長 333 m
全幅 76.8 m
喫水 11.3m
機関 ウェスタンハウス A4W 原子炉2基 蒸気タービン4機, 4軸, 260,000 shp
最大速 30ノット以上
航続距離    
乗員 士官・兵員:3,200名
航空要員:2,480名
兵装 ・RIM-7 シースパロー艦対空ミサイル
・RIM-116 ローリング・エアフレーム・ミサイル
・ファランクス20mmCIWS3基
艦載機 90 機
愛称 エイブ