T−45(マクダネル・ダグラス社社)
T-45は、アメリカ海軍で使用しているジェット練習機である。愛称はゴスホーク (Goshawk)。イギリスのBAe社で開発したホークを輸入し、
マクドネル・ダグラス社が艦上運用可能なように改設計を行ったものである。
1970年代中盤より、アメリカ海軍は、新しいジェット練習機を求めていた。これは、TA-4高等練習機と旧式化したT-2 バックアイ中間練習機の 二つの役割を統合した計画であり、VTX-TS(Next Trainer-Training Sytem)計画と呼称され1978年より開始された。1981年にマクドネル・ダグラス社の 提案によるBAeホークの改設計案がこれに採用され、1984年より本格的な開発が開始された。 BAeホーク自体は優秀な練習機であった。主翼は、低翼配置であり、ゆるい後退翼と視界のよい大型キャノピー、タンデム配置の座席を持っていた。 しかし、陸上機であり、空母で運用するための装備は持っていなかった。開発に際しては、空母運用に必要な機体構造・着陸脚の強化、 カタパルトバー・アレスティングフックの追加、エア・ブレーキの位置の変更、射出座席のアメリカ海軍仕様(マーチンベーカー社製)への変更などが 行われている。さらに、着艦時に必要な低速安定性確保のために、尾翼の拡大や主翼前縁スラットの追加およびベントラルフィンの追加も行われた。 初飛行は、1988年4月16日に行われた。当初は、艦上型のA型と陸上型のB型が製造される予定であったが、B型の開発は中止となった。 T-45はT-45TS(T-45訓練システム)の一環として開発されており、機体のみならず、フライトシミュレーターなども同時調達となっている。 部隊における訓練開始は、1994年からである。 1994年からはグラスコックピット化した改良型(C型)が初飛行しており、A型も順次C型仕様に改められている。 |
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仕様・諸元 |
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全長 | 11.18 m |
全幅 | 9.17 m |
全高 | 4.05 m |
発動機 | F-405ターボファン・エンジン × 1 |
最高速度 | 998 km/h |
航続距離 | 1,600 km |
武装 | なし |