RQ−1(ジェネラル・アトミックス社)



 プレデター(RQ-1 Predator)とはアメリカ空軍の中高度用長距離UASV要求を受け、ジェネラル・アトミックス社が開発した、無人偵察機(UAV)である。

 12,000メートル上空を30時間連続で飛行でき、人工衛星を経由することで、アメリカ本土から操作することも可能であるが、本機の操作にはGCS(地上誘導ステーション)が必要である。

 武装バージョンのMQ-1 Predatorには、AGM-114ヘルファイアミサイル2発が搭載可能。また自衛用の対空装備としては、スティンガーの搭載が検討されており、既に2003年3月イラクにおいて、 スティンガーを搭載した本機がMiG-25と交戦している。この時は、スティンガー・ミサイルは命中せず、MiGにより撃墜された。なおこれは、お互いに対空兵器を装備した有人機と無人機による 初めての空中戦とされる。

 1995年から使用され、アメリカのアフガニスタン侵攻、コソボ紛争、イラク戦争、イエメンでの戦闘でも使われた。2004年末からはイタリア空軍でも使用されている。 日本の航空自衛隊では、ミサイル防衛システムや離島防衛、領海監視などの用途で滞空時間の長いUAVを必要としている。航空自衛隊は2007年度からこの種のUAVを導入することが 予定しており、このRQ-1 Predatorも導入候補のひとつとして挙げられている。