E−2(ノースロップ・グラマン社)
E-2はアメリカ合衆国のノースロップ・グラマン社が製造している早期警戒機である。アメリカ海軍が艦載機として運用するために開発した。
W2F-1(旧名称)1号機は1960年10月21日に初飛行した。愛称はホークアイ(hawkeye)。アメリカ海軍のほか、多くの国で採用されている。
背面に大型の円盤型レーダードームを搭載しており、レーダードームの直径は7.32m、厚さは0.76mある。主翼は高翼配置で折り畳むことができる。エンジンはターボプロップ 2発である。垂直尾翼は、艦載機としての大きさの制限から、4枚に分割され、全高が抑えられている。 乗員は、パイロット2名のほか、3名のレーダー要員が乗り込む。 レーダードームは、機体に固定されており、傾かせることはできない。また、通常はレーダードームごと10秒に一回回転するようになっている。 レーダーの使用帯域はUHF帯であり、シークラッター除去に有利なことから選定された。C型グループ2に搭載されたAPS-145レーダーは、探知距離が560kmに達し、 2千以上の目標を識別できるとされる。 アメリカ艦隊の早期警戒用の空中レーダー母機として、1959年に開発が開始された。すでに、艦上早期警戒機のE-1の開発・製造経験があった当時のグラマン社が開発 メーカーに選定された。要求としては、大型の円盤型レーダーを搭載すること、艦隊の情報システムであるNTDS(Naval Tactical Data System)にリンクできることであった。 E-2Aの初飛行は1960年10月21日に行われた。E-2Aは1964年1月より部隊配備が行われ、1965年には空母に搭載されベトナム戦争で実戦に参加した。 1967年からは、アナログコンピューターの処理機能が低かったため、搭載コンピューターをアナログ型からデジタル型へ改修し、改修されたものはB型と呼称した。 その後、1971年からはレーダーを換装し、胴体の冷却気取入れ口を改修したC型が生産されている。C型も順次改修が行われ、グループ0からグループ1、グループ2と分類されている。 1973年11月にはE-2A/BのAPS-96レーダーに代えて、陸上低空目標捜索能力の優れたAPS-120を搭載し、ALR-59PDS(パッシブ探知装置)を持つE-2Cの部隊配備が始められた。 E-2Cのレーダーはその後APS-125,138(グループO)へとアップグレードされ、1989年からはさらに高能力でECMにも強いAPS-139レーダーとALR-73PDSを搭載し、エンジンも 強化されたグループI(163535以降)が18機引き渡された。 なお、開発当初の名称はW2F-1であったが、1962年のアメリカ軍の名称整理により、E-2と変更されている。 |
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仕様・諸元(E-2C) |
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全長 | 17.56 m |
全幅 | 24.56 m |
全高 | 5.58 m |
空虚重量 | 17,265 kg |
発動機 | アリソンT56-A-427 ターボプロップ(5,100馬力) × 2 |
最高速度 | 598 km/h |
航続距離 | 2,580 km |