MiG−17(ミグ設計局)



 MiG-17(МиГ-17ミーク・スィムナーッツァチ(NATOコードネーム:フレスコ))は、ソ連のミコヤンとグリェーヴィチ(MiG)の設計局で開発された ジェット戦闘機である。

 MiG-17は、朝鮮戦争で実戦には投入されたものの飛行機として未完成だったMiG-15の完成型である。当初MiG-15bis-45°として開発されたことから わかるように、MiG-15において15度であった主翼の後退角を45度に改め、主翼上のフェンスの数も片側2枚から3枚へと変更した。 基本型のMiG-17及びMiG-17Fの武装は機関砲のみで、MiG-15bisと同じく37 mm機関砲N-37 1門と23mm機関砲NR-23 2門であった。 その後、ロケット弾やロケット砲を搭載するよう改修された機体もあった。朝鮮戦争には間に合わなかったものの、東側各国をはじめ多くの国に配備され、 1990年代まで数多くの実戦に参加した。特にヴェトナム戦争での活動は有名で、何度かアメリカ合衆国軍の航空機を撃墜した。 なお、MiG-17とMiG-15は専門家にもしばしば取り違えられているが、機首以外の形状は両者とも著しく異なっており、特に平面形からは両者の 区別は極めて容易である。MiG-17の平面形においては、機首寄りにつけられた先端の丸い鋭角の後退翼が最大の特徴であり、側面形からは、 垂直尾翼や尾部の形状の違いから区別するのが最も容易であろう。
仕様・諸元
全長 11.26 m
全幅 9.63 m
全高 3.80 m
空虚重量 3,930 kg
発動機 クリモフ設計局製 VK−1Fターボジェット×1
最高速度 1,144 km/h
航続距離 2,200 km
武装 ・N-37D 37mm機関砲 × 1(弾数40)
・NR-23 23mm機関砲 × 2(弾数各80)
・AA-2空対空ミサイル × 2、通常爆弾250 kg× 2、無誘導ロケット弾などを選択搭載可能