妙高(妙高型重巡洋艦)



 妙高(みょうこう)は、日本海軍の重巡洋艦。妙高型の1番艦である。横須賀海軍工廠にて起工。艦名は新潟県の妙高山に因んで命名された。 平賀譲造船中将の設計した艦級であり、主砲門数が多い。その代価に防御を軽視していたという評価もあるが、同時期の米重巡より重装甲であった。

 1929年7月31日横須賀海軍工廠で竣工する。
 1937年夏には日中戦争の上海上陸作戦に従事し、妙高型4隻で第5戦隊を編成し太平洋戦争開戦直後はダバオ、ホロ攻略作戦に従事した。
 1942年1月4日 B17爆撃機による爆撃を受け35名の戦死者を出す。大型軍艦としては太平洋戦争で最初に損害を受けた艦となった。佐世保港に回航して修理を行った。
 1942年2月のスラバヤ沖海戦では僚艦と共に英重巡洋艦「エクセター」等3隻を撃沈するという戦果を挙げた。その後珊瑚海海戦、ミッドウェイ海戦、第二次ソロモン海戦、南太平洋海戦、 ブーゲンビル島沖海戦、マリアナ沖海戦、レイテ沖海戦等に参加する。
 1944年12月13日、サイゴン沖で米潜水艦「バーガル」の雷撃を受け艦尾を切断し、シンガポールに曳航されそこで終戦を迎える。
その後イギリス軍によって接収された本艦は1946年7月8日にマラッカ海峡にて海没処分された。

[同型艦]
・那智
・足柄
・羽黒

艦 歴
起工 1924年10月25日
進水 1927年4月16日
就役 1929年7月31日
喪失(沈没) 1946年7月8日
除籍 1946年8月10日
建造所 横須賀海軍工廠
仕様・諸元
  竣工時 改装後
排水量 基準排水量:11,300 t
公試排水量:12,374 t
基準排水量:13,000 t
公試排水量:14,743 t
全長 192.39 m 203.76 m
全幅 19 m 20.73 m
喫水 5.9 m 6.37 m
機関 130,000 hp 132,830 hp
最大速 35.5 ノット 33 ノット
航続距離 7,000海里(14ノット航行時) 7,463海里(14ノット航行時)
乗員 704 名 891 名
兵装 ・20.3cm連装砲 × 5基
・12.7cm対空砲連装 × 4基
・25mm対空機銃 × 8門
・13.2mm対空機銃 × 4門
・61cm魚雷発射管 × 4基
装甲    
艦載機 水上偵察機 2機 水上偵察機 3機