衣笠(青葉型重巡洋艦)



 衣笠(きぬがさ)は、旧日本海軍の重巡洋艦。青葉型の2番艦である。艦名は神奈川県の衣笠山に因んで名付けられた。

 川崎重工業神戸造船所にて起工。就役後は第5戦隊旗艦任務に就く。1928年には航空機用カタパルトを装備した初の日本海軍艦艇となった。1937年9月から近代化改修が始められ、改修作業は 1940年10月に完了した。

 太平洋戦争開戦後は第6戦隊所属となる。グアム島攻略、ウェーク島攻略に参加。1942年5月には珊瑚海海戦に参加する。 1942年8月9日に第一次ソロモン海戦に参加、10月11日にはサボ島沖海戦に参加する。11月13日、ソロモン海域においてヘンダーソン基地及び空母「エンタープライズ」(USS Enterprise, CV-6) 艦載機の攻撃を受けガダルカナル島水域で沈没。艦長の沢正雄大佐、副長宮崎房雄中佐を始めとする511名が戦死した。

[同型艦]
・青葉

艦 歴
起工 1924年10月24日
進水 1926年10月24日
就役 1927年9月30日
喪失(沈没) 1942年11月13日
除籍 1942年12月15日
建造所 川崎重工業神戸造船所
仕様・諸元
  竣工時 改装後
排水量 基準排水量:8,300 t 基準排水量:9,000 t
全長 185.17 m
全幅 15.83 m 17.56 m
喫水 5.71 m 5.66 m
機関 ロ号艦本式缶専焼10基、同混焼2基
三菱パーソンズ式タービン4基4軸(102,000馬力)
ロ号艦本式専焼缶12基
三菱パーソンズ式タービン4基4軸(102,000馬力)
最大速 36ノット 33.43ノット
航続距離 7,000海里(14ノット航行時) 8,223海里(14ノット航行時)
乗員 643 名 657 名
兵装 ・50口径20cm連装砲3基 × 6門
・45口径12cm単装高角砲 × 4門
・61cm連装魚雷発射管 × 6基
・八年式二号魚雷 × 24本
・留式7.7mm機銃 × 2挺
・50口径20.3cm連装砲3基 × 6門
・45口径12cm単装高角砲 × 4門
・61cm4連装魚雷発射管 × 2基
・九三式魚雷 × 16本
・25mm連装機銃 × 4基
・13mm連装機銃 × 2基
装甲 ・舷側 76mm
・水平 32-35mm
・主砲 25mm
艦載機 1機(カタパルト0基) 2機(カタパルト1基)