夕凪(神風型駆逐艦)



 夕凪(ゆふなぎ)は、大日本帝国海軍の駆逐艦である。神風型(2代目)の9番艦である。神風型は本艦で最終艦となった。

 佐世保海軍工廠で建造され、1925年4月24日に竣工した。最初は「第十七号駆逐艦」という艦名であり、一等駆逐艦に類別された。その後1928年8月1日に「夕凪」と改名された。

 太平洋戦争では、主に船団の護衛に従事した。アリューシャン攻略戦、ウェーク島攻略戦、コロンバガラ島沖夜戦、第一次ソロモン海戦、ブーゲンビル島沖海戦などに参加する。 ブーゲンビル島沖海戦では、輸送隊として参加、第一次ソロモン海戦では駆逐隊として参加した。第一次ソロモン海戦では、第八艦隊所属の重巡洋艦「鳥海」をはじめとする巡洋艦7隻と作戦を 共にし、敵艦4隻を撃沈した。しかし、1944年8月25日、ルソン島沖でアメリカ軍の潜水艦「ピクユダ」(USS Picuda, SS-382)の雷撃を受け、沈没した。1944年10月10日、除籍。

[同型艦]
・神風 , 朝風 , 春風 , 松風 , 旗風 , 追風 , 疾風 , 朝凪 , 夕凪
艦 歴
起工 1923年9月17日
進水 1924年4月23日
竣役 1925年4月24日
喪失(沈没) 1944年8月25日
除籍 1944年10月10日
建造所 佐世保海軍工廠
仕様・諸元
排水量 基準排水量 : 1,270 t
公試排水量 : 1,400 t
全長 102.57 m
全幅 9.16 m
喫水 2.92 m
機関 ロ号艦本缶4基、艦本式タービン2基2軸
(38,500shp)
最大速 37.25ノット
航続距離 3,600浬(14kt航行時)
乗員 154 名
兵装 ・45口径12cm単装砲 × 4門
・一〇年式53cm連装魚雷発射管 × 3基(魚雷10本)
・留式7.7mm機銃 × 2挺
・爆雷 × 18個