大潮(朝潮型駆逐艦)



 大潮は、大日本帝国海軍の駆逐艦である。朝潮型駆逐艦の2番艦。

 舞鶴海軍工廠で1936年8月に起工し、1937年10月に竣工した。

 1937年11月15日、第三予備艦となり佐世保海軍工廠で蒸気タービン機関の改造工事を実施した(臨機調事件)。1939年11月1日、第8駆逐隊に編入、 15日に第2艦隊第2水雷戦隊に編入され、以後中国方面で活動した。

 太平洋戦争開戦時には、同型艦「朝潮」「満潮」「荒潮」と第8駆逐隊に属し、マレー第一次上陸作戦、リンガエン湾上陸作戦を支援。 1942年1月よりアンボン、マカッサル攻略作戦に従事。2月20日のバリ島沖海戦において2番砲塔付近に被弾し、マカッサルで応急修理を行い、 舞鶴工廠で修理を実施した。5月15日、特別役務艦となり、12月末に修理が完了した。

 1943年2月、ガダルカナル島撤収作戦に3回従事。2月20日、ラバウルからウェワク輸送に従事する輸送船2隻を護衛中、アドミラルティ諸島の マヌス島沖で米潜「アルバコア」の雷撃を受け航行不能となり、翌21日、曳航されている中で船体が切断し沈没した。8名が戦死し、 4月1日に除籍された。

[同型艦]
・朝潮 [U] , 大潮 , 満潮 , 荒潮 , 朝雲 , 山雲 , 夏雲 , 峯雲 , 霞 [U] , 霰 [U]
艦 歴
起工 1936年8月5日
進水 1937年4月19日
就役 1937年10月31日
喪失(沈没) 1943年2月21日
除籍 1943年4月1日
建造所 舞鶴海軍工廠
仕様・諸元
排水量 基準排水量 : 約2,000 t
公試 : 2,400 t
全長 118.00 m
全幅 10.386 m
喫水 3.71 m
機関 オール・ギアードタービン2基2軸、ロ号艦本式重油専焼缶3基
(51,026hp)
最大速  
航続距離 5,190海里(18kt航行時)
乗員 230名
兵装 ・50口径12.7cm連装砲 × 3基
・25mm機銃U × 2
・61cm4連装魚雷発射管 × 2基(九〇式魚雷16本)
・九一式爆雷 × 36