赤 城



 赤城(あかぎ)は旧日本帝国海軍の航空母艦である。同型艦は天城(未成)。太平洋戦争初期の重要な海戦において、空母機動部隊の中核として活躍したが、ミッドウェー海戦での 南雲忠一中将の采配ミスにより大破破棄され喪失した。

 艦名は赤城山にちなんで命名された。空母でありながら山名に由来する艦名がつけられた理由は、巡洋艦からの艦種変更に起因する。

 日本海軍が計画した八八艦隊計画により、天城型巡洋戦艦2番艦として起工された。建造中にワシントン海軍軍縮条約が締結されたことから、条約に従い航空母艦に改造されることに なった。なお、赤城の同型艦である天城も同様に航空母艦に改造される予定であったが、関東大震災により竜骨を破損したため破棄されることになり、代艦として加賀型戦艦1番艦であった 加賀が航空母艦に改造された。 建造当初の飛行甲板は英空母フューリアスの第二次改装を参考にした多段式(フューリアスは二段だったが、赤城は三段)だった。その艦容から広く一般まで 愛されたが、後に佐世保工廠で改装を受けている。

 ナチスドイツ海軍で建造されていた空母グラーフ・ツェッペリンは、赤城の設計図を元に設計・建造された艦で、赤城の準同型艦(あるいはドイツ製赤城)と呼べる艦である。 (艦橋以外の船体は赤城に近似していた)ミッドウェー海戦で主戦力空母の大半を失った日本海軍は、建造途中で放棄されていたグラーフ・ツェッペリンの購入を計画し、実際に ドイツ側に打診したが失敗に終っている。
艦 歴
発注    
起工 1920年12月6日
進水 1925年4月22日
竣工 1927年3月25日
喪失 1942年6月5日
除籍 1942年9月25日
仕様・諸元
排水量 基準排水量:36,500 t
公試排水量:41,300 t
全長 260.67 m
全幅 31.32 m
喫水    
機関 133,000 hp
最大速 31.2 ノット
航続距離 8,200 海里
乗員 2,000 名
兵装 ・20cm砲 6門
・12cm連装高角砲 6基 12門
・25mm連装機銃 14基 28門
艦載機 91機(艦戦12、艦攻35、艦爆19、補用25)