G91(イタリア/アエリタリア社)



1953年にNATOが示した新型軽戦術支援機の仕様に基づいてイタリアのフィアット社(後に航空部門はアエリタリアとして独立)が製作した機体。当時一線級戦闘機だった米国の F−86セイバーを一回り小型化したような機体で対地攻撃型のG91・偵察型のG91R・高度練習機のG91Tなど幅広い機体構成となっている。  NATOの中ではイタリア、西ドイツが採用(ポルトガルも西ドイツの中古機体を使用している)、フィアット社(アエリタリア)の他に西ドイツ国内でも南部航空同盟(EUSメッサーシュミット、ドルニエ、ハインケルの3社共同体)によりライセンス生産された。  また、エンジンを2基に増やし機動性を増した攻撃機G91Yもイタリア空軍に採用されている。なお、現在では各国ともほとんどの機体を退役させている。

フィアットG.91はイタリアのフィアット社(後に航空部門を切り離しアエリタリア社になった)がNATO向けに1960年代に開発した戦闘爆撃機である。1956年8月に初飛行し良好な性能を示したが、NATO加盟国のそれぞれの思惑もあって本機を採用したのはイタリア、西ドイツ、ポルトガルの3カ国に止まった。しかし、採用された国では長期間運用され、最後の機体が退役したのは1995年であった。
仕様・諸元
全長 8.56 m
全幅 10.3 m
全高 4.0 m
最大離陸重量 5,440 kg
発動機 ブリストル・シドレー オリュフェース 803 ターボジェットエンジン × 1
最高速度 1,075 km/h
航続距離 1,150 km
武装 ・12.7mm機関銃 × 4
・翼下のハードポイントに680kgまでの追加武装が可能