AMX
(イタリア、ブラジル共同開発/AMXインターナショナル社)



 イタリアの航空機メーカーであるアエルマッキとアエリタリア(現アレニア)、それにブラジルのエンブラエル社が協同で開発した対地・対艦攻撃機である。 3社共同により設立されたAMXインターナショナル社が開発指揮をとっている。

 イタリア及びブラジル空軍で使用するために計画された機体のため、沿岸(特に地中海沿岸)における攻撃任務を主眼に置いており、ミサイルによる 対艦攻撃、近接支援、航空阻止、自衛のための対空戦闘までを考慮に入れたオールマイティーな機体となっている。

 大型前縁スラットや二重隙間フラップを装備したスーパークリティカル翼型の主翼によりSTOL性を高め、いささか旧式ながら安定感のあるRR製 スペイエンジンを搭載し小型・安価なものを狙って作られている機体だが、ホークや アルファジェットよりも一回り大型なだけの機体に倍近い推力の エンジンを搭載したのは、やはり攻撃任務に重点を置いたからであろう。

 当初はイタリア・ブラジルあわせて266機の調達が予定されていたが、冷戦構造の終結などで規模は縮小され、現在196機で調達終了が予定されている。
仕様・諸元
全長 13.57 m
全幅 8.88 m
全高 4.58 m
空虚重量 6,730 kg
発動機 ロールスロイス社製 スペイMk804ターボファン × 1
最高速度 M 0.95
航続距離 3,330 km
武装 ・20mmM61バルカン砲 × 1
・翼端に自衛用AAM × 2、翼下4および胴体下1の武装搭載点に3,800 kgまでの兵装搭載可能